昔の口紅は「ベニバナ」という花から作られていました。花から取り出した赤い色素の液体を小皿に入れてかわかしたもの(紅皿:べにざら)から、筆や指で紅をぬぐい取り、くちびるに移していました。いまの口紅は化学的に合成された薬品が主成分で、ベニバナはほとんど使われていません。しかし、数年前にフランスの有名な化しょう品メーカーが日本古来のベニバナ口紅の色を化学的に再現して発売したところ、人気を集めたそうです。
ベニバナは漢方薬としても使われていて、血行をよくする効果があります。くちびるにぬるとあれ止めにもなります。