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光の“正体”は?

月はなぜ満ちかけするの?

月は満ち欠けをくり返す

地球から見る月は毎日、姿を変えます。夕空に見えた三日月は数日後には日が沈んだ直後の空で半月になり、さらに数日経つと満月に、その後は夜半過ぎから夜明けの空に移って次第に細くなっていきます。
この変化を月の「満ち欠け」といい、ほぼひと月の周期でくり返されます。地球にもっとも近い天体である月の、変化のしくみを考えます。

三日月の写真

三日月の写真

地球のまわりを回りながら太陽を回る

月の満ち欠けは月と地球、太陽の位置が変わることで起きます。私たちが住む太陽系は、中心にある太陽のまわりを地球などの「惑星」が公転1していて、その惑星のまわりを月などの「衛星2」がまわっています。月は地球のまわりを公転しながら、地球といっしょに太陽のまわりをまわっているのです。

太陽は自分で光を出す「恒星」ですが、地球などの惑星や月などの衛星は自分では光りません。これらが夜空で光って見えるのは、太陽の光を反射しているためです。地球の北極のはるか上空から地球と月を見たようすが右下の「月の形の変化」の図です。左側の太陽からの光で、地球も月は左半分だけが輝いています。月の明るい部分が月面の昼、暗い部分が夜にあたります。

月と地球の軌道

月と地球の軌道

月が動いて見る向きが変わる

月は約1か月で地球を公転するのですが、その間で地球から月が見える方向が変化します。
たとえば月が図の①にあるときは地球は太陽と反対側で、地球から見えるのは月の夜側です。夜側の月面はまっ暗なので、月の姿はほとんど見えません。この状態が「新月」と呼ばれています。
数日して月が図の②の位置に移動すると、地球からは月の夜側だけでなく昼側(光が当たっている側)の部分も細く見えてきます。これが「三日月」の状態です。
新月から約7日経つと、月は地球から見て太陽と90度の位置(図の③)に来ます。月面の昼側が半分だけ見えます。これが「半月(上弦)」です。
新月から約15日経つと、月は地球から見て太陽の反対側(図の⑤)に移動し、月面の昼の部分が全部見えるようになります。これが「満月」です。
この後も月の位置が変化して地球から見る向きが変わっていき、「半月(下弦)」を経て新月に戻ります。月の満ち欠けはこのように、月を見る方向が変化するために起きているのです。

※1 公転とは他の天体のまわりをまわることです。
※2 恒星のまわりを公転する天体が惑星で、惑星のまわりを公転する天体を衛星といいます。

月の形の変化

月の形の変化

月食とのちがい

満ち欠けの原因を「地球の影に入るから」と思っている人も少なくないようです。でも、月が地球の影に入る現象は月食3といい、満ち欠けとは別のしくみです。その証拠に、月食では欠けぎわ(明るい部分と暗い部分のさかいめ)は常に一定にカーブしています。

月食で暗い部分は月にうつった地球の影で、地球の形にまるくなっています。
月の満ち欠けでは、欠けている場所のへりのカーブが毎日変化し、半月では直線になります。

※3 参照:キヤノン サイエンスラボ・キッズ「光のなぞ 日食・月食のふしぎ」

月食のときの月

月食のときの月

皆既月食のとき、地球の影に全面が覆われた月(太陽光の赤い成分が地球の大気で散らばるために赤く見えている)

皆既月食のとき、地球の影に全面が覆われた月(太陽光の赤い成分が地球の大気で散らばるために赤く見えている)

月食と満ち欠けとのちがい

月食と満ち欠けとのちがい

月の満ち欠けの周期は約29.5日

新月(朔ともいう)から満月(望ともいう)を経て新月に戻るまでの時間(「朔望月(さくぼうげつ)」という)は平均で約29.5日です。でも、月が地球のまわりを一周する時間(月の公転周期)は約27.3日。
一周しても新月の位置に戻らないのは、月が一周する間に地球が太陽の周りを公転して、太陽の方向が少し変わるためです。月は新月に戻るまでにさらに公転する必要があるため、朔望月は月の公転周期より2日ほど長くなります。

月の公転と朔望月

月の公転と朔望月

スーパームーンの秘密は月の軌道

月の軌道(地球を回る道すじ)は円ではなく楕円です4。このために地球と月の距離が変化するので、地球から見る月の大きさも最大で14%ほど変わります。
月が地球にいちばん近いとき(大きく見えるとき)に満月になるのが、最近話題になっているスーパームーン5で、明るさも遠いときの満月に較べて3割ほど明るくなります。地球から見る月は満ち欠けだけでなく、大きさも変化するのです。

※4 参照:キヤノン サイエンスラボ・キッズ「光のなぞ 日食・月食のふしぎ」
※5 スーパームーンは天文用語ではなく、一般に使われる言葉です。今後は2021年5月26日、2022年7月14日、2023年8月31日がスーパームーンで、その後も1年にほぼ1回起きます。

月の満ち欠けを実験でためそう
月の満ち欠け体感実験

月の満ち欠け体感実験

いらなくなったキャップやサンバイザーに棒をとりつけ、その先端に発泡スチロール球やピンポン球を糸でつるしたものを作ります。これをかぶって、窓や電気スタンドなどの光が一方から当たる場所で、球にできる影を観察します。体を回転させると明るい部分と影の形が新月や三日月、半月、満月など月のように満ち欠けして見え、月の満ち欠けのしくみが理解できます。
なお、球が満月のところにあるときに、光を頭でさえぎって球を影に入れると、月食と同じ状態になります(頭が地球にあたります)。

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